<特別レポート>

第69回ドンマイバイクトライアル道場

in 鬼岩(09.09.20)


「初めての方は,QKさんが指導しますので・・・」

自分の中ではうれしいような,うれしくないような役を任されてしまった.過去にも例があるが,初級者の相手をすれば競技参加は絶望的.決して走れないワケではないが,競技に対するモチベーションが違う.これも自分の役割と納得して,今回は初級者のアテンド員を演ずる覚悟を決めた.
どんまいバイクトライアル道場としては久しぶりの会場となった松野湖畔の鬼岩地区.大小様々な奇岩が自然の奇跡を堪能させてくれる場所である.5セクション2トライで設定されたコースは,私の目から見て,初級者には少々厳しいセクション設定だった.

事前のセクション監査から,もっともリスキーでテクニカルなセクションは第3セクション.やり直しのきかない激坂下りだ.このセクションを後半のトライで最大限楽しむために,まずは皆を比較的難易度の低い第5セクションへ誘導した.

スクール的指導では,バイクトライアル的マインドの解説やテクニック紹介もあるが,自分的にはもっとリアルで具体的なものを提供したいと思っている.まずはソフトバイクトライアルコーディネーターの資格要件にもある,トライアルバイクの整備状況チェック.整備状況の悪いバイクでは,自分の動きを正確にバイクに伝えることができないばかりか,予期せぬトラブルでライダーの安全が損なわれる危険があるからだ.案の定,整備不良のバイクが何台も確認され,その場で整備を行った.

その後,ルール説明,そしてライディングイメージを掴んでもらうために,模範走行を行う.模範走行のポイントは,そのクラスのテクニックレベルで走ること.初級のソフトクラスはペダリングだけで走り,初中級のミディアムクラスは少々のホッピングを交えて走る.適度に足着きをして,リカバーの方法も模範走行の一環として紹介することがポイント.

すべての事前説明を終えて,いよいよセクションに挑戦する選手たち.平坦な公園での練習を主体とする初級者にとっては,3次元に傾斜がついたコースを走ることは難しい.足を着かないように無理をし過ぎて,5点になるケースが見られる.バイクトライアルの基本的な楽しみ方は,足を着かないように走ることではなく,4回足を着いてでもアウトすること.4点という減点がないことも,この基本原理から来ており,アウトすることの意味を改めて説明する.

セクションが進むごとに,どの選手のライディングもだんだん様になってくる.1ラップ目で行けなかったところを,クリヤーするシーンがそこここで見られた.こうなると選手にとってバイクトライアルは俄然面白くなる.表彰台に上がった選手もいれば,そうでない選手もあった.しかしローカル大会の醍醐味は,順位を競うことよりも,アウトするためにチャレンジすることを楽しむことにあると思う.
今回,私がアテンドした初級者の方々が,バイクトライアルの楽しみ方を知り,ますますバイクトライアルが好きになることを願っている.

※今回は,レポート通常版はありません.

2009/09/23 Directed by QK


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