<レポート>
2008全日本選手権バイクトライアル
第2戦 関大会(08.05.04)

1ラップ目終了時に不安は現実のものとなった.
今や世界レベルにおいても頂点を極める実力者のひとり,
寺井選手がエリート1位の指定席に座っていなかったからである・・・

岐阜県関市百年記念公園で第2回バイクトライアル全日本選手権関大会が開催された.
東海北陸自動車道関ICから10分弱のアクセスの良さと大型連休,そして絶好の天候と三拍子揃った関大会は,選手,そしてその関係者,さらには多くの見学者で賑わった.

7セクション2ラップの内訳は,1,3,4,5が人工セクション,残るセクションが自然の地形を使ったセクションである.
半数以上が人工セクションであること,そして折からの天候の良さから地面は乾いており,繊細なグリップコントロール力が勝負のカギを握らないことから,上位陣の混戦が予想された.

しかしそのような予想は競技序盤から別の意味で裏切られることになった.
本来ならば差のつきにくい人工セクション,3セクションと5セクションで寺井一希選手が5点になったのである.
状況的にはケアレスミスと片付けられるようなポイントでの5点だった.他の難易度の高いセクションで,寺井選手は実力の違いを見せながらも,この10点は大きかった.

1ラップ目終了時に不安は現実のものとなった.
今や世界レベルにおいても頂点を極めることができる実力者のひとりである寺井選手がエリート1位の指定席に座っていなかったからである・・・

代わって1ラップ目を1位で折り返したのが山本雅也選手,近畿大会で3位に入った実力者である.
高さ,精度での不利は否めないが,大きなミスを犯さないというアドバンテージが好結果を導いた.
もちろん体調不良とは言いながらも宮岡啓太選手も十分に挽回できるチャンスはある.6セクションの大渋滞も手伝って競技進行が幾分悪い状態で,競技は2ラップ目へと進んだ.

山本選手から5点のビハインドを知っていたかどうかは知る良しもないが,相変わらずのリラックスした調子でセクションインする寺井選手.
難易度の高い7つのセクションの中で,たった1回の足着きのみでゴールし,ディフェンディングチャンピオンの底力を見せつけた.

終わってみれば,1ラップ目よりも1点少なくゴールした山本選手に寺井選手が同減点で追いつき,クリーン差で寺井選手が指定席を守りきった.しかしライバルとの差は明らかに狭まっている.ますます見逃せない全日本選手権,秋の後半戦が待ち遠しい.

2008/05/08 Photo by K.Yoshida directed by QK


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