<レポート>
2008全日本選手権バイクトライアル
第1戦 近畿大会(08.04.20)


バイクトライアル全日本選手権第1戦近畿大会が,兵庫県猪名川サーキットで開催された.初夏のような絶好の空の下,約80名の選手が終結した.
7セクション2ラップで設定されたセクションは,難易度を危険度ではなく,アウトまでの長さで表現しており,選手にとっては走り易い,観客にとってはスピード感の感じられる設定だった.また難易度によりクラス別にセクションを大きく2コースに分けて,待ち時間を最小限とする工夫がされていた.また2コースは,インこそ異なるもののアウトは極力隣接するようにデザインされており,スタッフ人数のミニマム化にも配慮されていた.

20インチ・26インチ混走という,これまでの既成概念を打ち破る新しいルールは,日本のトップを決める大きな命題に対する手段のひとつとして08年度から採用されたもの.この新しいルールの下で,従来のマスターとエリートクラスが新エリートクラスとして統合され,19名のチャレンジャーがスタートラインに立った.

セクションでの混雑を防止する目的から,クラスごとにスタートセクションを変えてあり,注目のエリートクラスは4セクションがスタート.イン直後に置かれた自動車を越えて,崖を下る設定.昨年までは別格だった寺井,宮岡選手は当然として,それに続く高木,山本選手など多くの選手が動きの良さを見せてくれた.上位陣にとっての最初の波乱が7セクション.後半のいびつな形状の石からの下り斜面で5点となった宮岡選手.その他,多くのエリート選手が5点に泣く中で,寺井選手1点,そして高木選手が2点で続いた.

そして後半は山側に設定された3つのセクション.特に最終となる3セクションは激斜面に配した岩と根が思わぬアクシデントを誘う嫌な設定.多くの選手が下りラインでバランスを崩して転落する中で,寺井,山本選手のみがアウトテープを横切った.2ラップ目も調子を崩すことなく走りきった寺井選手に対して,驚異的な追い上げを見せたのが山本選手.寺井選手に続く減点で2ラップ目を走りきったものの,1ラップ目のアドバンテージを守りきった高木選手が2位,そして山本選手が3位となった.

一方で混走により厳しい戦いを強いられたのが旧マスター選手たち.昨年のチャンピオンの不出走や20インチに乗り換えた選手もいる中で,5点が続出する結果となった.しかし,バイクトライアル発展の過渡期の中でのディスアドバンテージはあるものの,より一般向けの外観形状と見応えのあるダイナミックな動きを武器に,全日本を盛り上げていただきたい.

2008/04/30


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